レギーネ・シューマンは1961年ドイツ・ゴスラーに生まれ。現在はケルンを拠点に活動。ヨーロッパ、アメリカで発表を重ね、ドイツのシュパルカッセ銀行、ライン州立美術館など数多くの企業、美術館に作品が収蔵される。また、世界最古のアートフェアとも言われる「ART COLOGNE 2018」では、ケルン応用芸術美術館がその作品を購入した。
シューマンは製造業者との共同研究によって、蛍光顔料を混入したオリジナルのアクリル板を開発。顔料の量や、光を反射・吸収する度合いを調整したアクリル板を、絵具を重ねるように巧みに組み合わせることで、絵画とオブジェとの中間領域に位置する作品を手がける。
そして太陽光や電球の光、あるいはブラック・ライトなど、光の状況によって様々に変容する姿もシューマンの作品の特徴のひとつ。その作品は色彩と光、空間の関係を鑑賞者に意識させるとともに、刻々と変わる視覚、可視・不可視の同時性をもたらす。
人工的・工業的な素材やシンプルな形態を用いながらも、どこか遊戯的で叙情的な側面を併せ持つシューマンの世界をお見逃しなく。