描いて描いて描きまくる!
浦沢直樹の創作活動の全貌が明らかに。埼玉県立近代美術館にて個展が開催

スポーツ、SF、ミステリーなど多岐にわたるジャンルを手がけ、多くの読者を引き付けてきた漫画界の鬼才、浦沢直樹。そんな浦沢の作品世界を紹介する展覧会が埼玉県立近代美術館にて開催される。会期は2018年7月7日〜9月2日。

『20世紀少年』 ©浦沢直樹・スタジオナッツ 小学館

 浦沢直樹は1960年東京都に生まれ、83年のデビュー以来、35年にわたり数々の傑作を誕生させてきた漫画家だ。代表作には『YAWARA!』『MONSTER』『Happy!』『20世紀少年』(すべて小学館刊)があり、その卓越した画力と巧みなストーリー展開は、多くの読者を魅了してきた。

『MONSTER』 ©浦沢直樹・スタジオナッツ 小学館

 浦沢作品は、多くのアニメ化、あるいは『20世紀少年』の映画化などかたちを変えてファンを拡大してきた。これまで積み上げてきた作品は、計150冊3万ページ以上。キャラクターの演技、コマからコマへの演出、そしてそれらを描ききる秀逸な画力は特筆すべきものがある。

『20世紀少年』 ©浦沢直樹・スタジオナッツ 小学館

 また浦沢は国際的にも高い評価を受けており、今年1月には世界最大のフランスの漫画祭「第45回アングレーム国際漫画フェスティバル」で、また2月から3月にかけてはパリ市役所で個展「L'Art de NAOKI URASAWA」が開催され、両会場合わせて5万人以上を動員。本展はその凱旋展となる。

『Happy!』 ©浦沢直樹・スタジオナッツ 小学館

 本展では、浦沢の「描いて描いて描きまくる」創作活動の全貌を紹介。『MONSTER』第18巻(最終巻)一巻丸ごとをはじめとする直筆原稿のほか、ストーリーの構想メモ、秘蔵のイラストやスケッチ、そして少年時代の漫画ノートなど、浦沢ワールドをひもとく貴重なアイテムが展示される。膨大な数の手稿を通して、そのペン先に込められた圧倒的な熱量を目の当たりにできる展覧会となる。つねに新境地を切り開き、進化し続ける漫画家浦沢直樹の世界を、たっぷりと体感したい。

編集部

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