『VISIONAIRE』(ヴィジョネア)は、1991年に設立された芸術とファッションのニューヨーク発のアートマガジン。様々なジャンルで活躍しているクリエイターが、自分のヴィジョンを探求し、自由に表現することができる媒体だ。
その『VISIONAIRE』と東京・GINZA SIX内にあるアートギャラリー・THE CLUBが共同企画展「FETISH」を2018年4月7日から開催する。
2017年、『VISIONAIRE』はアメリカを代表する写真家、スティーブン・クラインとともに第67号『FETISH』を発行。クラインはとくにファッションの分野で活動しており、ルイ・ヴィトン、バレンシアガ、バルメイン、アレクサンダー・マックイーンなどのブランドや、『VOGUE』や『W』など、アメリカを代表する出版物に作品を発表し続けてきた。ポートレートも手がけており、マドンナ、ブラッド・ピット、リアーナ、レディ・ガガや、モデルのケイト・モス、ナオミ・キャンベル、シンディー・クロフォード、ジゼルなどを撮影したことでも広く知られている。
本展では、日本のTHE CLUBとニューヨークの『VISIONAIRE』によるキュレーションのもと、さらに「FETISH」というテーマを掘り下げる。
出展作家はクラインをはじめ、ドナルド・ジャッドや草間彌生、ヘルムート・ラング、チャールズ・レドレー、ハインツ・マック、樂雅臣といった作家が並んでおり、クラインの出品作品はアジア初公開となるシリーズを含むという。
また、『VISIONAIRE』の共同設立者のひとりであるジェームズ・カリアルドスは本展について、「スティーブンは想像性に長けている。彼はファッションフォトグラファーである以前に、真のフォトグラファーだ。彼の技術と関心はファッションだけにおさまるものではなく、だからこそ彼の作品はいつも魅力的だ。THE CLUBで他のアーティストの作品と共に展示された彼の作品は、まさにアートとファッションのはざ間にあると思う」とコメント。同誌の共同設立者のセシリア・ディーンは「私たちはフェティシズムを性的な嗜好と言うよりも、もっとダークな執着心のようなものだと思うの」と語っている。
『VISIONAIRE』本誌ともに、作家たちが見せる「FETISH」な世界を楽しみたい。