大小島真木は1987年東京生まれ、2011年女子美術大学大学院修士課程修了の作家。インドやポーランド、メキシコ、インドネシア、屋久島、小笠原など国内外を旅するなかで触れた、その土地が持つ自然や風土、風習のあり方に呼応しながら制作を続けている。
近年の主な展示に、15年の個展「鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして」(第一生命ギャラリー、東京)のほか、17年の公開制作「万物の眠り、大地の血管」(府中市美術館、東京)、17年から継続している「アグロス・アートプロジェクト 明日の収穫」(青森県立美術館、青森)などがある。展示以外にも、アニエス・ベー主催による海洋調査船タラ号のプロジェクトへの参加や、多摩六都科学館のプラネタリウム全天88星座の原画制作、南沢氷川神社への天井画奉納など多方面で活動しており、09年トーキョーワンダーウォール賞、14年にVOCA奨励賞を受賞。
その大小島のインスタレーション、映像作品、絵画の展示が、ボルボ・カー・ジャパンのブランドコンセプトストア「ボルボ スタジオ 青山」にて2018年4月3日から27日まで開催される。
「美術手帖×VOLVO ART PROJECT」第4弾として開催されるこの展示では、大小島の世界観をスタジオ正面のガラス面や大型スクリーンなどで多面的に展開。スウェーデンの自然をコンセプトとしたボルボ スタジオ 青山の中で、大小島が描き出す力強い大木、草木の萌える山々、鳥の声といった生命の美しさ溢れる作品が、さらなる広がりを提示する。
生と死の循環、森羅万象のありようを物語り、人間もまた個を超えた地球の生命体の一部であるということを描いてきた大小島。その世界観にふれることができる展示だ。
なお、初日の4月3日には大小島のトークショーとカーペイントが行われる。「2017-2018日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した「XC60」へライブペイントを施し、世界で一台だけの車を作り上げるというもの。
そのほかにも大小島が制作した絵本『ウオルド』の読み聞かせと、『ウオルド』を通じて「旅の記憶」について語り合うイベントも開催。参加者には大小島が作成した「記憶ノート」がプレゼントされる。