荒木悠が最新作を巨大スクリーンで上映。モチーフはデヴィッド・リンチの映画作品

映像作家の荒木悠が「ボルボ スタジオ 青山」で作品を展示。「美術手帖×VOLVO ART PROJECT」第3弾として、デヴィッド・リンチの映画をモチーフとした最新作《LOST HIGHWAY(Sweded)》を上映する。会期は3月9日〜17日。

荒木悠《LOST HIGHWAY(Sweded)》より

 荒木悠は1985年山形県生まれ。2010年に東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻修士課程修了後、アジアや欧米各地に滞在しながら映像作品を制作してきた。近年の展示に、2016年「岡山芸術交流」(旧後楽館天神校舎跡地、岡山)、17年「双殻綱:第一幕 | Bivalvia Act: I」(無人島プロダクション、東京)などがある。

 今年開催された第47回ロッテルダム国際映画祭では、《利未記異聞 WRONG REVISION》(2016)およびダニエル・ジャコビーと共同監督を務めた《Mountain Plain Mountain》(2018)の2作品が正式招待され、後者は短編コンペティション部門にてタイガー・アワードを受賞した。

荒木悠

 新作《LOST HIGHWAY(Sweded)》は、デヴィッド・リンチの映画『Lost Highway』(1997)を「Sweded」風にリメイクした映像作品。「Sweded」とは「Sweden」を動詞化したもので、ミシェル・ゴンドリー監督の映画『Be Kind Rewind(邦題=僕らのミライへ逆回転)』(2008)という映画に登場する、「手近に利用できるものを使ってすべて手づくりでリメイクする」を意味する造語だ。

 「美術手帖×VOLVO ART PROJECT」の第3弾となる今回は、この作品をボルボ・カー・ジャパンのブランドコンセプトストア「ボルボ スタジオ 青山」にある幅9メートルの巨大スクリーン「AOYAMA SCREEN」で上映。スウェーデンの自然をイメージした空間で、リンチによるオリジナルのミステリアスな世界観を異化した荒木ならではの映像表現を展開する。またオープニングイベントとして、同作品に出演している俳優・映像作家の高山玲子による、「体メンテナンス教室」も開催される。

高山玲子

編集部

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