2018.2.13

美術館でお花見を。
桜を主題とした作品を山種美術館で一挙公開

上村松園、東山魁夷、速水御舟らによる桜を主題とした日本画が一堂に集まる展覧会が、山種美術館で6年ぶりに開催される。会期は3月10日〜5月6日。

千住博 夜桜 2001 紙本・彩色 山種美術館蔵
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 日本では古くから春の風物詩として愛されてきた桜。詩歌や調度品、衣装の文様、絵画といった数多くのジャンルで見ることのできる桜は、近現代の日本画においても注目され、重要なモチーフであり続けてきた。

上村松園 桜可里 1926-29頃 絹本・彩色 山種美術館蔵

 一口に桜を主題にした絵画といっても、その表現は多種多様だ。歴史や物語、風俗などをとらえた橋本雅邦、小林古径、上村松園。奥村土牛の《醍醐》や東山魁夷の《春静》では、桜に対する心情までもがその作品に表れる。また、速水御舟《夜桜》をはじめ、桜そのものを描いた作品では、画家の個性や美意識が色濃く反映されている。

小林古径 清姫のうち「入相桜」 1930 紙本・彩色 山種美術館蔵

 本展は、山種美術館所蔵作品から桜が描かれた日本画を厳選。およそ60点の多彩な桜の描写を通して、日本画の表現の幅広さを確認することができる展覧会となるだろう。

奥村土牛 醍醐 1972 紙本・彩色 山種美術館蔵