2018.1.14

河合里佳が透明な画材で描く
「フォトスキアグラフィア」とは?
日本で約20年ぶりの個展開催

イギリスを拠点に、透明な描画材と支持体を用いた作品を制作している河合里佳が、個展「光の重さ ―フォトスキアグラフィア―」をnap gallery(東京都千代田区)と黄金町エリアマネジメントセンター(横浜市中区)の2ヶ所で開催する。

展覧会キービジュアル
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 河合里佳は、1984年武蔵野美術大学造形学部卒業後、87年に渡英、セントラルセントマーチンズ・スクール・オブ・アーツに学ぶ。95年には五島記念文化賞新人賞を受賞し、助成を受けてイギリスにて研修。以降20年以上にわたってイギリスで制作を行っている。

河合里佳 Self-Portrait 2011  ドアのガラス窓部分 約70×100cm

 河合は、いわゆるダークマターのような不可視領域の世界の可視化をテーマとし、透明な描画材・支持体に光を与えることで、光と影が共存し相互作用する作品を制作。こうした作品を、ギリシャ語のphoto(光)、skia(影)、graphia(絵)に由来する造語を用い、「フォトスキアグラフィア」と名付けている。

河合里佳  Tree of Life 2013   92×152cm

 本展は、研修中に患った大病の治療・リハビリを期間を経て、研修の成果発表展として開かれるもの。横浜・黄金町アートインレジデンスにて滞在制作した、レジンと鏡と光を用いた最新作を発表する。

制作風景