河合里佳は、1984年武蔵野美術大学造形学部卒業後、87年に渡英、セントラルセントマーチンズ・スクール・オブ・アーツに学ぶ。95年には五島記念文化賞新人賞を受賞し、助成を受けてイギリスにて研修。以降20年以上にわたってイギリスで制作を行っている。
河合は、いわゆるダークマターのような不可視領域の世界の可視化をテーマとし、透明な描画材・支持体に光を与えることで、光と影が共存し相互作用する作品を制作。こうした作品を、ギリシャ語のphoto(光)、skia(影)、graphia(絵)に由来する造語を用い、「フォトスキアグラフィア」と名付けている。
本展は、研修中に患った大病の治療・リハビリを期間を経て、研修の成果発表展として開かれるもの。横浜・黄金町アートインレジデンスにて滞在制作した、レジンと鏡と光を用いた最新作を発表する。