映像作家・牧野貴の個展が開催。
新作映像作品を通して「星を想え」と呼びかける

映像作家・牧野貴の個展「Memento Stella」が東京・天王洲のURANOで開催される。近年携わるプロジェクトの新作映像作品を発表する。会期は2018年1月20日〜2月17日。

牧野貴 Memento Stella Sea 2018 9分40秒 2Kビデオ

 牧野貴は1978年東京都生まれ、神奈川県在住の映像作家。自然現象や、人間、街などをフィルムやビデオなど様々なフォーマットで撮影し、それらを編集段階で重層化して構築した、無限に広がり続けるような映像作品を制作、発表してきた。

 「ロッテルダム国際映画祭」「ハンブルグ国際短編映画祭」「モスクワ国際実験映画祭」などで日本人初のグランプリを受賞するなど数多くの国際映画祭で活躍し、映像作品は世界100都市以上で上映。近年は映画、音楽、インスタレーション、オーディオビジュアルパフォーマンスなど多分野で活動し、ジム・オルーク、大友良英、坂本龍一など著名な音楽家とのコラボレーションも活発に行っている。

牧野貴 Space Noise 3D 2016 8 min. HD ビデオ 音楽=牧野貴 © Takashi Makino, Courtesy of URANO

 本展は、牧野が2017年8月より開始したプロジェクト「Memento Stella」の一環として開催されるもの。そのタイトルは「星を想え」「ここが星であることを忘れてはならない」といった意味を込めた造語。牧野が作品上映のため世界各地を旅するなか、毎日のように目にする戦争やテロ、自然災害などに対し、人間やすべての生物が同じひとつの星に生きていることを改めて自覚することの重要性を感じ、近年の制作の主題として掲げている。

 本展では、新作《Memento Stella Sea》(2018)の上映に加え、映像作品、銅版画など同プロジェクトの過去作品、さらに近年の代表作であり、プロジェクトへ至る重要作である《On Generation and Corruption》(2017)や《Space Noise 3D》(2016)を併せて展示する。

編集部

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