5月に見たい展覧会ベスト15【3/3ページ】

「Osaka Art & Design 2026」(大阪各所)

「Osaka Art & Design 2025」の様子

 大阪市内各所で、周遊型イベント「Osaka Art & Design 2026」が5月27日から開催される。

 本イベントは、梅田・中之島から心斎橋、なんば、阿倍野までを横断し、百貨店や商業施設、ギャラリーなど数十会場で展開される都市型のアート&デザインフェスティバル。第4回となる今回は「Infinitize(ソウゾウを解き放つ)」をテーマに掲げる。

 国内外のクリエイターによる作品展示やインスタレーションに加え、ショッピングや街歩きと結びついた体験型プログラムが特徴。阪急うめだ本店やJR大阪駅などの公共空間を舞台にした大規模展示も予定されており、都市全体を回遊しながら鑑賞と消費を横断する新しい文化体験を提示する。

会期:2026年5月27日~6月23日
会場:大阪市内各所

「ART OSAKA 2026」(グラングリーン大阪ほか)

コングレスクエアが位置するグラングリーン大阪

 現代美術のアートフェア「ART OSAKA 2026」が、5月28日から大阪の2会場で開催される。

 本フェアは、うめきたエリアのグラングリーン大阪と、北加賀屋のクリエイティブセンター大阪の2拠点で展開。「Galleries」と「Expanded」という異なる構成により、展示と体験を横断する構造が特徴となる。

 Galleriesセクションには国内外から52のギャラリーが参加し、「Focus」「Wall」「Screening」などの新たな区分によって多様な表現を提示。いっぽう、Expandedセクションでは造船所跡地という空間を生かし、大型インスタレーションやサイトスペシフィックな作品が展開される。従来のアートフェアの枠組みを拡張し、都市と作品、観客の関係性を再考する場となるだろう。

会期:[Galleries]2026年5月29日~5月31日[Expanded]2026年5月28日~6月1日
会場:グラングリーン大阪/クリエイティブセンター大阪
料金:公式サイトを参照

「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」(上野の森美術館

神戸市立博物館会場の展示風景より、フィンセント・ファン・ゴッホ《夜のカフェテラス(フォルム広場)》(1888年9月16日頃)キャンバスに油彩 80.7×65.3cm クレラー=ミュラー美術館 © Collection Kröller-Müller Museum, Otterlo, the Netherlands

 世界的に高い人気を誇る画家フィンセント・ファン・ゴッホの大規模展「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」が、5月29日から上野の森美術館で開催される。

 本展は、オランダのクレラー=ミュラー美術館の所蔵作品のみで構成される展覧会シリーズの第1期にあたり、画家としての出発点となるオランダ時代から、印象派との出会いを経たパリ時代、そして南仏アルルへと至る前半生に焦点を当てる。代表作《夜のカフェテラス(フォルム広場)》が約20年ぶりに来日する点も大きな見どころだ。

 また会場では、ルノワールやモネといった同時代の画家たちの作品もあわせて紹介され、ゴッホの表現がいかにして形成されていったのか、その影響関係を立体的に読み解くことができる。画家の創造の軌跡を多角的にたどる機会となるだろう。

会期:2026年5月29日〜8月12日
会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2
開館時間:9:00~17:30(金土祝日〜19:00)
休館日:会期中無休
料金:公式サイトを参照

特別展「巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語 ―現代マイセンの磁器芸術―」(愛知県陶磁美術館

《サマーナイト》ティーサービス マイセン 1969年(1974年以降製作) 装飾:ハインツ・ヴェルナー 器形:ルードヴィッヒ・ツェプナー 個人蔵

 愛知県陶磁美術館で、特別展「巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語 ―現代マイセンの磁器芸術―」が5月30日から開催される。

 本展は、ドイツの名窯マイセンにおける現代的展開を代表するデザイナー、ハインツ・ヴェルナー(1928〜2019)に焦点を当てた初の展覧会。サービスウェアや陶板画などを通して、その創作の全体像を紹介する。

 18世紀に創業されたマイセンはヨーロッパ磁器の歴史を築いてきたが、本展ではとりわけ1960年代以降の「現代マイセン」に注目。「アラビアンナイト」「サマーナイト」「ブルーオーキッド」などのシリーズに見られる、物語性と装飾性に富んだ表現を通して、伝統技術と現代的デザインの融合を読み解く。また、親日家としても知られるヴェルナーと日本文化との関係にも触れられる。

会期:2026年5月30日~9月27日
会場:愛知県陶磁美術館
住所:愛知県瀬戸市南山口町234
開館時間:9:30~16:30(7月1日以降〜17:00)
休館日:月(ただし7月20日、9月21日は開館)、7月21日
料金:一般 1400円 / 大学生 1200円 / 高校生以下無料

「下村観山展」(和歌山県立近代美術館

 和歌山県立近代美術館で、「下村観山展」が5月30日から開催される。

 本展は、日本画家・下村観山(1873〜1930)の回顧展であり、生誕地・和歌山および西日本では約45年ぶりの大規模な展覧会となる。代表作を中心に、初期から晩年に至るまでの画業を体系的に紹介する。

 観山は狩野芳崖や橋本雅邦に師事し、岡倉天心のもとで日本美術院の創設にも関わった近代日本画の重要な担い手である。本展では、日本美術院での活動や西洋画との接触、さらには能楽をはじめとする自身のルーツや社会的関係にも光を当て、「生涯・芸術・社会」という3つの視点からその仕事を読み解く。近代日本美術の形成過程を立体的に捉える機会となるだろう。

会期:2026年5月30日~7月20日
会場:和歌山県立近代美術館
住所:和歌山県和歌山市吹上1-4-14
開館時間:9:30~17:00 ※入場は16:30まで
休館日:月(7月20日は開館)
料金:一般 1500円 / 大学生 1000円