Avant Arteが描く新しい世代のアートコレクター像
”多くの人がアートコレクターに対して固定観念を抱いている。グーグルで ‘アートコレクター’ と画像検索すると、『ブレザーを着て、デザイナー眼鏡をかけ、自宅の膨大な油絵コレクションの前に立っている年配の裕福な男性』という固定観念的な画像が出てくる。”
この一文は、今年の4月にAvant Arteが発表した『THE NEW GENERATION OF ART COLLECTORS: Collector Report 2024』の導入からの抜粋である。Avant Arteは、このような従来のアートコレクターの『スノッブ、富裕層向け』といった印象を一蹴し、誰でもがアートを身近に楽しむことができるよう、新しい世代のアートコレクターのためのサービスを提供し、コミュニティを形成することを目指している。
このプラットフォームを立ち上げたのは、SNSを通じて現代アートを知り、学び、魅了された2人の若者、クリスチャン・ラウテンとカーティス・ペニング。いわゆる美術教育やアート界とは無縁だった2人が2015年、Avant Arteを設立し、世界中に300万人以上のユーザーを抱えるアートコミュニティを築き上げるにいたった背景には、デジタルネイティブならではのきっかけがあった。ラウテンは当時の様子をこう語る。