EXHIBITIONS

イスラエル博物館所蔵

ピカソ― ひらめきの原点 ―

パブロ・ピカソ 1949年 油彩・カンヴァス 100×81cm
イスラエル博物館(エルサレム)蔵 Gift of Alex Maguy, Paris
Photo © The Israel Museum, Jerusalem by Elie Posner
© 2022 Succession Pablo Picasso BCF (JAPAN)

 20世紀を代表する画家のひとり、パブロ・ピカソ(1881〜1973)。その展覧会「イスラエル博物館所蔵 ピカソ -ひらめきの原点-」がパナソニック汐留美術館で開催される。

 ピカソは、過去の芸術を吸収し、同時代の人々からインスピレーションを受けながら、つねに新しく唯一無二の作品を生み出し続けた。めまぐるしく作風を変え、社会や身のまわりの日常を着想源とする主題やモチーフを描き、創造力と革新性にあふれたピカソの芸術はいまも人々を魅了している。

 本展では、800余点のグラフィック作品を軸とする豊かなピカソ・コレクションを有するイスラエル博物館の協力のもと、同館所蔵のピカソの作品より精選した版画作品を中心に紹介する。

 初来日となる出品作は、油彩画、水彩画、素描、写真を織り交ぜ、パリに出た1900年頃から亡くなる3年前の1970年までの作品を年代順に展示。青の時代、バラ色の時代を経て、キュビスム、新古典主義、さらにはシュルレアリスムへと向かう画風の変遷をたどる。

 また版画における技術的実験の軌跡、生涯に繰り返し描いた主題とモチーフの変容にも注目。古典的な表現から抽象的形態まで、自在にスタイルを変化させたピカソの、驚異の創造性と創作の過程にふれる好機となる。