EXHIBITIONS

三島喜美代展

三島喜美代 Newspaper

三島喜美代 Package

撮影=今村裕司

 現代美術家・三島喜美代の展覧会が、銀座 蔦屋書店のイベントスペースGINZA ATRIUMで開催される。会期は1月29日~2月8日。

 三島は1932年大阪市生まれ。現在、十三(大阪)と土岐(岐阜)を拠点に活動。50年代より一貫して新聞や雑誌、ダンボール、空き缶など日常に身近な「情報」を題材に制作を続けてきた。

 50年代後半〜70年頃までは、新聞や雑誌などをコラージュした油彩画やシルクスクリーン作品で注目された三島は、70年代初めからは、情報化時代や大量消費社会に潜む不安感や恐怖感を表現するため、新聞をシルクスクリーンで割れる陶に転写した立体作品を手がけるようになった。三島の作品は、日常や旅先の海外で見つけた素材を活用してつくられており、一見するとゴミのようなこれらの作品は、陶器という媒体を通じて不思議な存在感を放ち、情報が大量消費される現代に問いかけてくる。

 本展は、缶かごやダンボールかご、BOX、さらにマルチプル作品など、三島の代表作を集めた展覧会。卒寿を前に、とどまることのない三島の情熱あふれる作品が展示される。

 なお展覧会開催にあわせ、立体のマルチプル作品のオンライン販売を特設ページにて行う(1月28日正午より公開、エントリー受付開始)。