EXHIBITIONS

Artists’ Breath―コロナ禍の中、アーティストはいま

2021.04.03 - 06.27

展示風景 撮影=田村融市郎

展示風景 撮影=田村融市郎

展示風景(二十四節気の部屋) 撮影=田村融市郎

 市原湖畔美術館が展覧会「Artists’ Breath―コロナ禍の中、アーティストはいま」を開催。北川フラムがディレクションしたインスタグラム・プロジェクト「ArtistsʼBreath」の参加アーティストら、34の国と地域から194組が出展する。

 新型コロナウイルスのパンデミックは、地球に生きる77億人が、同じ「いま」を生き、共通の体験をするという稀有な実感をもたらした。2020年6月15日にスタートしたインスタグラム・プロジェクト「ArtistsʼBreath」は、多くの芸術祭、展覧会、イベントが延期または中止となるなか、アーティストはどう生活し、何を考えているのか、その生の息吹を伝えようと毎日更新された。

 同プロジェクトに参加したのは、北川フラムが総合ディレクターを務める5つの地域芸術祭の参加アーティストたち。コロナ禍で昨年から今年に延期された「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス」「北アルプス国際芸術祭」「奥能登国際芸術祭」、そして今年8回目を迎える「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」、来年開催に向けて準備が進む「瀬戸内国際芸術祭」だ。

 本展では、世界194組のアーティストたちがそれぞれ投稿した約2分間の動画を一堂に展観。命の海でつながるアーティストたちが、異なる考えをもち、いまを同時に生きていることを体感する場を創出する。

 映像インスタレーションの制作は高橋啓祐が担当。「ArtistsʼBreath」のスタートを切ったイリヤ&エミリア・カバコフの映像から始まり、日本からは日比野克彦、和田永、村上慧らが発信する。

 また展示のひとつである「二十四節気の部屋」のための仮面制作は株式会社 Office Toyofukuが協力。「二十四節気の部屋」では「Artists’ Breath」で使われた、全国各地の節気の祭りや行事にインスピレーションを得て制作された仮面や衣装を一堂に展示し、季節の移り変わりとともに自然の一部として生きてきた日本人の生活文化を見つめ直す。