EXHIBITIONS

アナザーエナジー展

挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人

2021.04.22 - 2022.01.16

フィリダ・バーロウ 無題:キャンバスラック; 2018-2019 2018-2019 「袋小路」(ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、ロンドン、2019)での展示風景 Courtesy of Cross Steele Collection Photo by Damian Griffiths

リリ・デュジュリー 無題(均衡) 1967 「時間の折り重なり」(ミュ・ゼー、ベルギー・オーステンデ、2015)での展示風景 Photo by Dirk Pauwels

キム・スンギ プラスティークな状況III—10月のボルドー 1973 ※参考図版

センガ・ネングディ R.S.V.P.のスタジオでのパフォーマンス 1976 Courtesy of Sprüth Magers and Thomas Erben Gallery ※参考図版

アンナ・ベラ・ガイゲル サーカ 2006 「サーカ」(エヴァ・クラビン財団、リオ・デ・ジャネイロ、2006)での展示風景 ※参考図版

三島喜美代 作品 19-C5 2019 Courtesy of Taka Ishii Gallery

フィリダ・バーロウ 「フィリダ・バーロウ:突堤2014」(デュヴィーン・ギャラリー、テート・ブリテン、ロンドン、2014)での展示風景 Courtesy of Hauser & Wirth Photo by Alex Delfanne

ロビン・ホワイト+ルハ・フィフィタ(共同制作) 大通り沿いに目にしたもの(「真っ直ぐな道 2013-16」シリーズより) 2015-2016 「大通り沿いに目にしたもの」(ビクトリア国立美術館、メルボルン、2016)での展示風景 Photo by Michael Fudakowski

カルメン・ヘレラ 赤い直角 2017-2018 Courtesy of Lisson Gallery

 50年以上のキャリアをもつ女性アーティスト16名に注目する展覧会「アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」が、森美術館で開催されている。

 参加作家は、エテル・アドナン、フィリダ・バーロウ、アンナ・ボギギアン、ミリアム・カーン、リリ・デュジュリー、アンナ・ベラ・ガイゲル、ベアトリス・ゴンザレス、カルメン・ヘレラ、キム・スンギ、スザンヌ・レイシー、三島喜美代、宮本和子、センガ・ネングディ、ヌヌンWS、アルピタ・シン、ロビン・ホワイト。

 16名の女性アーティストは、戦後動乱期の1950〜1970年代にかけて活動を始め、2020年の現在に至るまで世界各地で活動している。年齢は71歳から105歳まで。出身は世界14ヶ国におよび、それぞれが拠点とする場所、表現方法、生き方は様々だ。

 いまは、ジェンダー、人種、民族、信条などのアイデンティティの多様性を重視する時代。現代美術においても女性アーティストに注目が集まるなか、16名は美術館やアートマーケットの評価にとらわれることなく、それぞれの信念を貫いてきた。その実践や人生からは、フェミニズム、移民の歴史など世界の問題や事象、また美術史の様々な解釈などが見えてくる。

 本展では、16名による、絵画、映像、彫刻、大規模インスタレーション、パフォーマンスなどの多彩で力強い作品を一堂に展示。それぞれのアーティストの活動や、これまで歩んできた人生の軌跡、また、異なる背景をもつアーティストたちの作品に見られる共通点などにもふれる。

 会期中には、展覧会のコンセプトや参加作家の「アート+ライフ」をより良く理解するためのレクチャー、アーティスト・トークなどのプログラムも実施予定。本展を通じて、長いキャリアのなかでひたむきに挑戦し続けてきた女性たちの特別な力、「アナザーエナジー」とは何かを考える。