EXHIBITIONS

フランシス・ベーコン

バリー・ジュール・コレクションによる

フランシス・ベーコン Xアルバム9裏ー叫ぶ教皇 1950年代後半-1960年代前半 ©︎ The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン 自画像の写真上のドローイング 1970年代–1980年代頃 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン 自画像 1930年代頃 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン Xアルバム5表ーファン・ゴッホ・シリーズ 1950年代後半–1960年代前半 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン 『戦艦ポチョムキン』の中の乳母の写真上のドローイング 1970年代–1980年代頃 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン 2人のボクサーの写真上のドローイング 1970年代–1980年代頃 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン 自転車選手の写真上のドローイング 1970年代–1980年代頃 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン ヒヒの写真上のドローイング 1970年代–1980年代頃 © The Barry Joule Collection

フランシス・ベーコン エドワード・マイブリッジの連続写真上のドローイング 1970年代–1980年代頃 © The Barry Joule Collection

リチャード・ハミルトンのスタディオでのフランシス・ベーコン(右)とバリー・ジュール(左) 1986 ©︎ The Barry Joule Collection

 20世紀を代表する画家のひとり、フランシス・ベーコン(1909〜1992)。1978年の出会いからベーコンが亡くなるまで親しく交流したバリー・ジュールのコレクションより、画家が生前世に出すことのなかった初期の貴重な作品が日本で初めて公開される。

 ベーコンはアイルランド・ダブリン出身、イギリスを拠点に活動した。独学で絵画を学んだ後、ディエゴ・ベラスケスやフィンセント・ファン・ゴッホを参照しながら、歪んだ身体や咆哮するかのような表情の人物画を描き、唯一無比の具象画を確立。「人」に絶えず関心をもち続け、独特の三幅対シリーズなどによって同時代の美術界に多大な影響を与えた。

 バリー・ジュール・コレクションは、生前のベーコンと深い交流のあったバリー・ジュールが、亡くなる直前の画家から直接譲り受けた作品・資料約2000点からなる。これらの貴重な遺産は、アイルランド国立近代美術館(ダブリン)やピカソ美術館(パリ)など、世界各地の美術館で展示・収蔵されている。

 本展では、ベーコンが死の直前までひそかに手元に残した初期の絵画作品や素描、資料など約130点を展示。つくらないとされていた素描、参照していたおびただしい印刷物と、そこに描かれた線や図像、そして、そのほとんどを画家自らが破棄したと言われていた、シュルレアリスムに傾倒した若き日の絵画たち。生前には明らかにされなかったインスピレーション源をひも解き、孤高の画家の真の姿に迫る。

※神奈川県立近代美術館 葉山は3月23日より予約制で再開。詳細・予約方法は公式ウェブサイトへ。