EXHIBITIONS

MOMATコレクション

特集:「今」とかけて何と解く?

2020.11.03 - 2021.02.23

牧野虎雄 明るい部屋 1931

ポール・セザンヌ 大きな花束 1892-95頃

鈴木清 「流れの歌」より《女 川崎》 1971 寄託作品

荻原守衛 文覚 1908 撮影=大谷一郎

岡﨑乾二郎 Pittura Sanza Disegno/風景のなかの聖母子/Altarpiece 2020 作家蔵 © Kenjiro Okazaki

 東京国立近代美術館の所蔵作品展「MOMATコレクション」の今期では、9つの部屋を使い、特集「『今』とかけて何と解く?」を開催。コロナ禍の渦中にある「今」を踏まえ、「なぞかけ」のように様々な角度から100年の美術を考えた9つの「解」へと鑑賞者を案内する。

 美術館の4階1室「ハイライト」では、原田直次郎や岸田劉生などによる、おなじみの名品が集結。修復を終えたばかりの藤田嗣治の作品《猫》(1940)も披露される。

 特集の導入となる2〜5室「1900s-1940s 明治の終わりから昭和のはじめまで」では、「#MuseumBouquet」「美術と生命」「明るい家」「美術と国家|連邦美術計画」といった「解」を用意。3階6〜8室「1940年代-1960年代 昭和のはじめから中ごろまで」では「美術と国家|戦争」「ディスタンス」の「解」を。続いて、9室「写真・映像」では、今年没後20年を迎えた写真家・鈴木清の自伝的な作品「流れの歌」より、1972年の写真集出版当時のプリント24点を展示する。

 3階10室では、前期(11月3日〜12月20日)と後期(12月22日〜2021年2月23日)に分けて日本画を紹介。前期に平家物語など歴史上の人物やエピソードを描いた作品を、後半は冬から春の兆す頃にかけての季節を味わう作品が並ぶ。

 11室では1970年代以降に制作された作品から小さなサイズの作品を集めて展示。さらに12室では、今年、150点強の絵画作品を集中的に描き上げた岡﨑乾二郎の最新作「TOPICA PICTUS」を特別に公開。このほか2階ギャラリー4では、コレクションによる小企画「男性彫刻」(11月25日〜2021年2月23月)を行う。

 また、美術館の最上階に位置する休憩スペースには、椅子デザインの名品に数えられるベルトイア・サイドチェアを設置。窓辺で、皇居の緑や丸の内のビル群の眺めを楽しむことができる。