EXHIBITIONS

小沢剛展 オールリターン

—百年たったら帰っておいで 百年たてばその意味わかる

2020.10.10 - 2021.03.21

小沢剛 帰って来たS.T.(部分)  2020

小沢剛 帰って来たK.T.O.(部分)  2017 撮影=椎木静寧

小沢剛 帰って来たJ.L.(部分) 2016

小沢剛 帰って来たペインターF(部分) 2015 撮影=椎木静寧

小沢剛 帰って来たドクターN 2013 制作風景

 弘前れんが倉庫美術館の開館記念展第2弾では、「小沢剛展 オールリターン―百年たったら帰っておいで 百年たてばその意味わかる」を開催する。

 小沢剛は1965年東京都生まれ。埼玉県在住。国際的に活躍した近現代の人物を題材に事実とフィクションを交え、ユーモアをもって歴史や社会を鋭く批評する作品を、絵画、写真、映像、インスタレーション、ワークショップなど多様な手法で展開し、国内外で高い評価を得ている。2019年には第69回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。近年は、歴史上の偉⼈たちのあまり知られていない側⾯に光を当て、絵画、映像、音楽で構成される「帰って来た」シリーズに取り組んでいる。

 同シリーズでは、これまでに野⼝英世、藤⽥嗣治、岡倉覚三(天心)などに注⽬。ガーナ、インドネシア、インドなど世界各地へ⼩沢⾃らが取材に訪れて現地のアーティストたちとの共同制作を行っている。

 東北地方初の大規模個展となる本展では、弘前ゆかりの近現代の人物「S.T.」を題材とした新作を構想。イランの画家やミュージシャンらの協力を得て制作された新作をはじめ、「帰って来た」シリーズ全5作品を再構成して一挙に公開する。

 約100年の時間を経て美術館として再⽣され、「帰って来た」弘前れんが倉庫美術館で開催される本展。歴史の再考や未来の⾏⽅だけでなく、コロナ禍で旅や直接的な交流が制限されるなか、協働作業の可能性やコミュニケーションのあり⽅、さらには、芸術作品のかたちや⼟地や⼈とのつながりについても考える機会となる。