EXHIBITIONS

梅原龍三郎と藤田嗣治

2020.10.03 - 12.13

藤田嗣治(中央) 1934年 日動画廊前にて長谷川仁・林子夫妻とともに

梅原龍三郎 1911年 パリにて

マリー・ローランサン バラ色の帽子の女 1929 笠間日動美術館蔵

シャイム・スーチン 路上の二人の子供 1939 笠間日動美術館蔵

 ふたりの画家、梅原龍三郎と藤田嗣治に焦点を当てた展覧会が笠間日動美術館で開催される。
 
 奔放な筆さばきと壮麗な色彩で知られる梅原龍三郎と、繊細優美な「乳白色の裸婦」を描いた藤田嗣治。一見正反対の性質をもつふたりの画家には、いくつもの共通点が隠れている。

 日本で洋画教育を受けたふたりは20世紀初頭に渡仏し、そこで梅原はピエール=オーギュスト・ルノワールやジョルジュ・ルオーに、藤田はエコール・ド・パリの画家たちに出会った。その後、梅原は岩絵具を、藤田は日本の筆と墨を油彩画に取り入れる技法を確立。ふたりの作風は逆説的ながら、フランスにおける様々な体験から誘引されたものと言われている。

 本展では、梅原と藤田の作品と、それぞれが傾倒した画家や影響を及ぼし合った画家たちの作品を展示。フランスに渡った画家ふたりの軌跡をたどる。

 また藤田が晩年に過ごした、エソンヌ県と茨城県との友好協定と、日仏友好160周年にあたる2018年に結んだ新たな友好協定の縁に基づき、アトリエを構えたヴィリエ=ル=バクルにおける、藤田の生活の様子をパネル展示で紹介する。