EXHIBITIONS

世界が絶賛した浮世絵師 北斎展

師とその弟子たち=北斎からアンリ・リヴィエールまで

2020.09.12 - 10.18

葛飾北斎 冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏

葛飾北斎 冨嶽三十六景 凱風快晴

葛飾北斎 諸国瀧廻り 木曽海道小野ノ瀑布

葛飾北斎 三竦の図(肉筆画)

蹄斎北馬 おんな十二態の内(肉筆画)

アンリ・リヴィエール 建築中のエッフェル塔、トロカデロからの眺め(『エッフェル塔三十六景』より)

葛飾北斎 自画像(肉筆画)

 浮世絵師・葛飾北斎の芸術の全貌に迫る特別展「世界が絶賛した浮世絵師 北斎展 師とその弟子たち=北斎からアンリ・リヴィエールまで」が高松市美術館で開催されている。

 葛飾北斎(1760[宝暦10]~1849[嘉永2]年)は、江戸時代を代表する浮世絵師のひとり。代表作としてもっとも知られる「冨嶽三十六景」の大胆な構図や巧みな線、北斎色とも言える象徴的な色使いといった独創的な画風は、同時代の絵師たちに大きな影響を与えた。また、幕末の開国後に貿易品とともにヨーロッパに渡った北斎の作品を、現地の芸術家たちは高く評価。印象派の画家たちもそのモチーフや構図を自身の作品に取り入れた。

 現在でも日本のみならず世界的に高い人気を誇る北斎。30数回の改号、93回もの引っ越し、つねに借金に追われる生活など波瀾万丈な90年の生涯で、膨大な数の作品を残した。

 本展では、北斎の代表作「冨嶽三十六景」から、初期の役者絵、妖怪絵のほか、西洋の技術である銅版画に感銘を受けたことにより生まれた洋風風景画、貴重な肉筆画まで約120点を展示。加えて、北斎の教えを受けて同時代に活躍した弟子たちの作品や、さらに、「冨嶽三十六景」に着想を得たと言われるフランス人版画家アンリ・リヴィエールの版画集『エッフェル塔三十六景』を紹介する。