EXHIBITIONS

宮島達男 クロニクル 1995-2020

2020.09.19 - 12.13

宮島達男 Life(le corps sans organes)- no.18 2013 Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE Photo by Ken Adlard

宮島達男 Innumerable Life/Buddha MMD-03 2019 Photo by Nobutada Omote Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE 

宮島達男 Innumerable Life/Buddha MMD-03(部分) 2019 Photo by Nobutada Omote Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

宮島達男 地の天(部分) 1996 千葉市美術館蔵 Photo by Nobutada Omote

宮島達男 地の天 1996 千葉市美術館蔵 Photo by Nobutada Omote

宮島達男 Counter Skin on Faces 2019/2020 Photo by Siliang Ma Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

宮島達男 Counter Voice in Chinese Ink 2018/2020 Photo by Siliang Ma Courtesy of Akio Nagasawa Gallery

 国際的に活躍するアーティスト・宮島達男が、首都圏の美術館では12年ぶりとなる大規模個展を開催する。

 宮島は1957年東京都生まれ。80年代より、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」という3つのコンセプトに基づき、これまで30ヶ国250ヶ所以上で作品を発表。とくにLED(発光ダイオード)のデジタル・カウンターを使用した作品で知られ、0を抜いたデジタル数字の1から9の変化を永遠に繰り返すことで、命の輝きを表し、また人間にとって普遍的な問題である「生」と「死」の循環を見る者に想像させる。

 千葉市美術館の開館25周年を記念した本展は、世界各地で参加者と協同で行う「時の蘇生・柿の木プロジェクト」を始動させるなど、宮島にとっても重要な転換期にあたる1995年を起点に構成。時間と空間に深く関わる作品表現の本質に、「クロニクル(年代記)」というテーマから迫ることを試みる。

 会場では、同館開館記念展「Tranquility—静謐」に出品された《地の天》など代表的なLED作品をはじめ、パフォーマンス映像、プロジェクトを軸とする作品まで、作家の複層的な活動を展観。さらに「不確定性」をテーマとした2020年の最新作や、杉本博司、李禹煥、河原温ら、千葉市美術館の所蔵品とのコラボレーション作品も発表する。

「Art in You(アートインユー)」を提唱する宮島。生きることの意味と平和と共生の意義を、他者との開かれた対話を通して問い続けてきた豊かな世界観は、未来への新たな視座を投げかけるだろう。