EXHIBITIONS

美との出会い-名画に恋して-

足立全康の審美眼

2020.03.01 - 05.31

横山大観 雨霽(あめは)る  1940(昭和15)年 足立美術館蔵

横山大観  蓬萊山(ほうらいさん) 1948(昭和23)年 足立美術館蔵

上村松園 待月(たいげつ) 1944(昭和19)年 足立美術館蔵

竹内栖鳳 五月晴(さつきばれ) 1934(昭和9)年 足立美術館蔵

榊原紫峰 青梅(あおうめ) 1918(大正7)年 足立美術館蔵

 足立美術館では2020年の開館50周年記念の第1弾として、創設者・足立全康(あだち・ぜんこう)が熱意を持って収集した、日本画コレクションを紹介する展覧会が開催される。

 足立全康は、特定の流派に偏ることなく、京都画壇の重鎮である竹内栖鳳、凜とした美人画を描いた上村松園、動物画の名手・橋本関雪、真摯な態度で花鳥をとらえた榊原紫峰など、幅広く近代の日本画壇を彩った巨匠たちの名品を多数集めた。なかでも横山大観の収集には、その着想と表現力のすばらしさに魅かれ、「大観は一生の恋人」と語るほど情熱を注いだ。

 本展では、美術館本館の展示室をすべて使用し、横山大観をはじめ、菱田春草、竹内栖鳳、上村松園ら、開館当初より所蔵する巨匠の名画を一挙展示。なかでも、幅約7メートルの大画面に、雄大な自然を情趣豊かに表した横山大観の屛風作品3点《春光》《神州第一峰》《紅葉》は期間限定で順次公開される。

 また、全康が作品に寄せた思いや収集の秘話も交えて紹介。縁あって出会い、全康が恋した名画を楽しみたい。