EXHIBITIONS

三嶋りつ惠「光の場 HALL OF LIGHT」

2019.12.07 - 2020.01.25

三嶋りつ惠 TRAMA DI LUCE(部分) 2018-2019 参考画像

三嶋りつ惠  SPIN 2019

三嶋りつ惠 VITA 2019

 ヴェネチアン・グラスの特性を生かした、透明で有機的なフォルムのガラス作品を手がけるアーティスト・三嶋りつ惠の個展が開催される。

 三嶋は1962年京都府⽣まれ。89年にヴェネチアに移住し、96年よりムラーノ島の硝⼦⼯房に通い始めて以来、職⼈とのコラボレーションにより作品を⽣み出す。彩色されたヴェネチアン・ガラスが主流のなか、無色透明のガラスを用いて制作を行っている。11年からは住まいを京都に移し、ヴェネチアと往復して活動。近年の個展に、「Lumina」(Luhring Augustine、ニューヨーク、2019)、「星々」(シュウゴアーツ、東京、2017)。展覧会に、ヨコハマトリエンナーレ2014(横浜美術館)、第53回ヴェネチアビエンナーレ(ヴェネツィア館、2009)などがある。

 これまで、ヴェネチアの地で「光」を作品化してきた三嶋。古来、人々が光を通じて⽬には⾒えない存在へ思いを馳せたように、三嶋が⽣み出す光もまた物質的な現象に⽌まらず、私たちが⼼のなかに⾒出す光、そして記憶のなかでいつまでも輝く光であり、神聖なものへ捧げる感謝や希望の光でもあるという。

 本展では、ムラーノの職人がひとつずつかたちにした2万2000個のガラスのビーズを用いた作品《HALL OF LIGHT》などを中心に展示し、宙から降り注ぐ光の姿や、光を通じて⼈と⼈が出会いつながり合う場を創出。近年、美術のみならず建築からファッション、デザインまでを横断する三嶋のさらなる展開を体感できる展示となる。