EXHIBITIONS

都美セレクション グループ展 2019

星座を想像するように-過去、現在、未来

田中直子 日独伊親善図画 2018

中村亮一 a Study of Identity(部分) 2016-19

都美セレクション グループ展」は、新しい発想によるアートのつくり手の支援を目的として、2012年の東京都美術館リニューアルオープン時に始まった。今年は、応募の中から厳正な審査を経て選ばれた「過去・現在・未来を考える」「エゴイメ・コレクティヴ」「ヘテロトピア」の3グループが展覧会を開催。それぞれのグループが熱量を込めた展示では、絵画・写真・彫刻・インスタレーションなど多様なジャンルの作品が紹介される。

「星座を想像するようにー過去、現在、未来」展の参加アーティストは、 土地の記憶や人々の言葉を集め制作する瀬尾夏美と加茂昂。時間や国籍、文化からアイデンティティとは何か探求し制作するスクリプカリウ落合安奈と中村亮一。忘却される歴史にコンセプチュアルな手法で光を当てる、平川恒太と古堅太郎。戦前 に描かれた児童画「日独伊親善図画」を研究する田中直子。それぞれ扱うテーマは異なるが、社会という大き な物語の中で個人に焦点を当て、表現してきたアーティストたちだ。

 会場には、1939年に東京府美術館(現・東京都美術館)で展覧会が行われた児童画コンクール「日独伊親善図画」の出品作も展示。近代から現代まで日本の美術の中心的拠点であり続ける東京都美術館で、幅広い人々が過去・現在・未来について様々な意見を交わし合える場となることを目指す。

 会期中には「日独伊親善図画」にまつわるトークイベントや、参加作家のクロストークも行われる。