EXHIBITIONS

DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展VIII

蔵出し 仲條正義

仲條正義 IN & OUT, あるいは飲&嘔吐「Mother & Others」 2017

「仲條正義○○○展」出品作品 1997

「仲條正義展 NAKAJOISH」出品作品 1988

仲條正義 仲條服部八丁目心中「髑髏」 2009

仲條正義 スタジオ 1973

 資生堂の企業文化誌『花椿』のアートディレクションや、『暮しの手帖』誌の表紙イラストなどでも知られる仲條正義。新古や美醜、巧拙といった二元論的評価の枠にはおさまらない世界観で、日本のグラフィックデザイン界において独特の光を放ってきた。

 これまでの主な仕事に、資生堂パーラーのロゴ・パッケージデザインやNHK Eテレ『にほんごであそぼ』のカルタイラストなど多数。また東京銀座資生堂ビルのロゴタイプ及びサイン計画、松屋銀座、スパイラル、東京都現代美術館、細見美術館のCI計画にも携わってきた。

「もの」を超えたある種の力場を内包する仲條の作品は、自身が述べた「円、方形、直線、すでに美しいとされるものは信じてはいけない」という言葉のように、既存の価値観にとらわれることなく、新しい表現を追求し続けるという姿勢から生まれている。

 本展では、グラフィックデザインをはじめ、編集・広告・アートディレクションなど、多方面で活躍する仲條の仕事の中から、ポスターを中心に展示。1970年代に開催された初個展の出品作から最近作に至る約半世紀を展観し、デザインの変遷をたどる。

 また、仲條が約40年間にわたりアートディレクションを手がけ、先鋭的なカルチャー誌のイメージをつくり上げた資生堂『花椿』誌の一部も公開される。