EXHIBITIONS

ジェン・ボー「Dao is in Weeds」

道在稊稗/道(タオ)は雑草に在り

ジェン・ボー Pteridophilia 1 2016

ジェン・ボー Pteridophilia 3 2018

ジェン・ボー Survival Manual II(Hand-Copied 1945 “Taiwan’s Wild Edible Plants”) 2016

ジェン・ボー Survival Manual II(Hand-Copied 1945 “Taiwan’s Wild Edible Plants”) 2016

 ジェン・ボーは、史実や社会現象に関する緻密な調査をもとに、植物と協働して未来を考察するための作品を手がける気鋭のアーティスト。作品を通して、人類が地球環境に変化をおよぼすようになった時代に、私たちが地球の環境と生態系、その未来に向けできることは何かを問いかけている。

 2019年1月と3月の2回にわたって、京都での滞在調査を行ったジェンは、京都市立芸術大学の移転予定地である崇仁地域を訪れてその歴史を学び、まちづくりの最中で日々環境が変化していく現在の様子に強い関心を抱いた。そして、大学移転という次なる大きな変化を受け入れようとする同地を舞台に、活動家、美術家、建築家、文化人類学者、歴史学者、生態学者など様々な専門を持つ人々とともに、よりよい生態学的未来、すべての種の生物における平等をめぐるプロジェクトを行った。

 本展では、崇仁地域での調査をもとに構成したインスタレーションを展開。中国語題である「道在稊稗」は、『荘子』の一節で「道(タオ)は何処にあるのか」と問われた荘子が「何処でもある、すべてを余すところなく包むものである」と説く場面に現れる言葉から取られている。