EXHIBITIONS

石場文子「次元のあいだ」

2019.04.20 - 06.01

石場文子 2と3のあいだ(洗面台) 2017 画像提供=児玉画廊

 写真作品を通して、視覚や認識の問題を追求するアーティスト・石場文子の個展が開催されている。

 石場は1991年兵庫県生まれ、2016年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画・版画領域修了。花瓶やコップといった日用品の輪郭を黒いペンでなぞるなどの仕掛けを加え、鑑賞者を二次元と三次元の間に迷いこませる写真作品を制作。視覚的な違和感を生じさせ、写真というメディアに対する先入観に揺さぶりをかける。

 本展では、輪郭線による見せ方をさらにアップデートさせた新作を発表。石場が仕掛ける駆け引きの中で、写真というメディアが隠し持つ虚偽、人間の認識の曖昧さや不確かさが露呈するだろう。