EXHIBITIONS

第11回恵比寿映像祭「トランスポジション 変わる術」

東京都写真美術館、日仏会館、ザ・ガーデンルーム、恵比寿ガーデンプレイス センター広場、地域連携各所他
2019.02.08 - 02.24

レン・ライ レインボー・ダンス 1936 Courtesy of Len Lye Foundation and the British Postal Museum and Archive

デヴィッド・オライリー エヴリシング 2017 © David OReilly

地主麻衣子 わたしはあなたの一部じゃない(新作) 2019 作家蔵 © Maiko Jinushi Courtesy of HAGIWARA PROJECTS

牧野貴 Endless Cinema 2017(東京都庭園美術館における展示) © Takashi Makino ※本祭では新バージョン(サウンドトラック=ジム・オルーク)を展示

三宅唱 ワイルドツアー 2018 © Yamaguchi Center for Arts and Media[YCAM]

さわひらき absent 2018(参考図版)

 年に1度、恵比寿・東京都写真美術館や恵比寿ガーデンプレイス、地域文化施設で開催される映像とアートの国際フェスティバル「恵比寿映像祭」。「映像とは何か」をとらえるべく、国内外のビデオアート、インスタレーション、劇映画、ドキュメンタリー、アニメーション、実験映像、体験型のメディアアート、ライブパフォーマンスなど、多彩な作品がジャンルの壁を越えて一堂に会す、世界的に見てもユニークな試みだ。

 第11回となる今年は、いまいる位置から違うところへ移動すること、あるいはすでにあるものや作法を異なるものに置き換えてみることを意味する「トランスポジション」をキーワードに掲げ、26の国と地域から76名の作家およびゲストを迎える。

 実験アニメーションのパイオニアであるレン・ライが初期のカラー現像技法を用いた映画《レインボー・ダンス》(1936)や、3DCGによる表現の可能性を独自に掘り下げてきたデヴィッド・オライリーのゲーム作品《エヴリシング》(2017)などを紹介するほか、日本を代表する映像作家のひとり、牧野貴が4K新作映画上映とともに初期のコラージュ作品を公開。また、映画『きみの鳥はうたえる』『Playback』などで知られる三宅唱、長編デビュー作品『螺旋銀河』で注目を集めた草野なつか、自己と他者、個人と社会との間に生まれ影響関係を映像化する地主麻衣子らが新作を発表する。

 オフサイト展示では、心象風景や記憶の感覚を独自の世界観で実現させるさわひらきが、恵比寿ガーデンプレイス センター広場に「サーカス」や「見世物小屋」をイメージした円形空間を展開。そのほかに、有識者から初心者まで、幅広くアートと映像の魅力を伝えるガイドツアーやワークショップ、地域連携プログラムをめぐるスタンプラリーなども実施される。