EXHIBITIONS

藤崎了一「TELLUS」

2018.12.15 - 2019.02.02

藤崎了一 TELLUS © Ryoichi Fujisaki Courtesy KANA KAWANISHI GALLERY

 クリエイティブ・プラットフォームのテクニカル・ディレクターを務め、2015年から作家活動を本格的に再開した藤崎了一。油性と水性の液体がつくり出すさまを記録した写真「colored oil」や霧状の石膏を堆積させた立体作品のシリーズ「gypsum」、削り出された発泡素材を滑らかに塗装させた「MELTISM」シリーズなど、素材への執着と自らの身体性とをかけ合わせ、状況にかたちを与えることで未知なる造形へと昇華させてきた。

 約2年ぶりとなる個展では、作家の原点とも言える、粘土をメディウムの起点とした新シリーズを発表。ラテン語で「大地」を意味する「TELLUS(テルース)」をタイトルに冠した新シリーズは、瞑想的な無心状態で粘土に霧状の水を吹きかけ穿つ作家独自の手法が用いられ、水流がつくり出す滑らかな表情や、恣意性を超えた不自然なかたちの自然なあり方を探る作品となっている。