EXHIBITIONS

荒木経惟「愛のバルコニー」

2019.01.07 - 02.02

© 荒木経惟

© 荒木経惟

 「愛のバルコニー」と題して、荒木経惟が妻・陽子と暮らした自宅のバルコニーを撮影した、1982〜2011年までのモノクロ写真約80点を公開する。

 荒木は1940年生まれ、63年千葉大学工学部写真印刷工学科卒業。同年、株式会社電通に入社。64年にデビュー作『さっちん』が第1回太陽賞受賞した。71年、電通に勤めていた青木陽子と結婚。新婚旅行を撮影した写真集『センチメンタルな旅』で「私写真」を提唱し、72年よりフリーランスとして活動。以来、斬新な切り口で先鋭的な作品を次々と世に送り、「天才アラーキー」として広く知られるようになった。著書は、世界各都市の出版社より多数刊行され、その数は2018年現在、約550冊におよぶ。

 バルコニーという限られた空間のみを舞台にし、妻の陽子や愛猫チロと過ごす穏やかな日常を、愛するものたちを亡くした後は、遺品や花、怪獣のフィギュアなどを被写体に撮影を続けてきた荒木。本展は、30年間の月日の中で様々な「とき」を刻んできたバルコニーでの愛の記録からなる。