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荒木経惟

Nobuyoshi Araki

荒木経惟

 1940年東京都出身の写真家。通称・アラーキー。千葉大学工学部写真印刷工学科写真映画専攻卒業。63年から72年まで株式会社電通に勤務。広告写真を撮る傍ら、終業後のスタジオで自身のスタイルを模索した。

 65年、初個展となる「さっちんとマー坊」を新宿ステーションビルで開催。60年代からこれまで、都市、人、ヌード、花、空、静物といった被写体を平等なまなざしで撮影し、それらに内在する生と死を生々しくとらえてきた。また、妻・陽子との新婚旅行を収めた『センチメンタルな旅』(自費出版、1971)は、荒木の作品のなかでも重要な柱となっている、自身の私生活を被写体とした「私写真」の原点となった。

 近年は、病によって右目を失明したことをきっかけに、ポジの右半分を黒く塗りつぶしてプリントした作品や、左右2枚組で、右側だけフォーカスを外すことで光のハレーションをとらえた作品シリーズ「左眼ノ恋」(2014-)なども発表。2013年、第54回毎日芸術賞特別賞受賞。これまで『愛しのチロ』(平凡社、2002)、『センチメンタルな旅・冬の旅』(新潮社、1991)、『往生写集』(平凡社、2014)、『男 ―アラーキーの裸ノ顔―』(KADOKAWA、2015)など、2018年時点で500冊を超える写真集を発行してきた。