EXHIBITIONS

before the dog, behind the cat / 長島有里枝

Museum of Imaginary Narrative Arts[MINA]
2026.07.10 - 09.27
 東京・渋谷のMuseum of Imaginary Narrative Arts[MINA]で「before the dog, behind the cat / 長島有里枝」が開催されている。会期は9月27日まで。

 長島有里枝は1973年東京都生まれ。武蔵野美術大学在学中に、現代美術の公募展「Urbanart#2」で準グランプリを獲得し活動を開始。カリフォルニア芸術大学MFA写真専攻、武蔵大学人文社会研究科博士前期課程を修了。第26回木村伊兵衛写真賞、第36回写真の町東川賞国内作家賞をはじめ、文芸作品でも講談社エッセイ賞、日本写真協会賞学芸賞を受賞するなど、写真と文学の両分野で活動している。

 本展では「アーカイブ」を起点に、時間の経過によって作品がどのように経験され、作家にとってどのような存在であり続けるのかを考察。長島は写真を出来事の証拠ではなく、関係のなかで生成される「痕跡」として捉え、セルフポートレイトやスナップを通して、時間のなかで変化し続ける自己や他者の在り方を記録してきた。

 今回の展示は、3つのシリーズで構成されている。2025年の「ガレージセール」展で発表した旧作に猫の写真と絵をコラージュしたシリーズ、1994年に渋谷・センター街で撮影したストリートスナップ、そして撮影時期の定かでないネガを合板にアナログプリントし、同館のテーブルへリメイクしたモノクロ作品を紹介する。

 1990年代から2020年代までの代表作が同一空間に集まる本展では、過去作品の再展示ではなく、記録されたイメージに長島自身が再び介入し、別の時間を重ねる実践に注目。写真作品が鑑賞の対象にとどまらず、触れられ、使われることで、記録と作品が時間のなかで更新され続ける可能性を問いかける。