EXHIBITIONS

企画展

ウジェーヌ・ブーダン展 瞬間の美学、光の探求

2026.07.07 - 08.30

《干潮》1884年 油彩/カンヴァス サン=ロー美術館 © Musée d’art et d’histoire de Saint-Lô, Pierre-Yves Le Meur

 長野県の松本市美術館で、企画展「ウジェーヌ・ブーダン展 瞬間の美学、光の探求」が開催されている。会期は8月30日まで。

「印象派の先駆者」と呼ばれるブーダンは、バルビゾン派に学びながら独自の表現を切り拓き、故郷ノルマンディーの空や海辺の風景、牛の群れなどの身近なモチーフを、みずみずしい色彩と軽快な筆致で描いた。戸外制作を重視し、移ろいゆく光や大気がみせる「瞬間」を追い求めた制作は、やがて印象派の誕生へとつながっていく。

 日本で約30年ぶりの本格的な回顧展となる本展では、フランスから来日している油彩、素描、パステル、版画など約100点を通して、初期から晩年までの画業をたどる。ブーダンが愛した土地や親しい人々を描いた作品、最期まで手元に置いていた絵画、私的な素描に加え、作品を通しての制作プロセスにも着目。近代風景画の発展に寄与したブーダンの多面的な魅力と功績を紹介する。

 ウジェーヌ・ブーダン(1824〜98)はノルマンディー地方の港町オンフルール生まれ。青年期をル・アーヴルで過ごし、20歳頃に友人と画材店を開いたことを機に、バルビゾン派の画家たちとの交流のなかで画家を志した。生涯の多くをノルマンディー地方で過ごし、風景画や海景画を中心に制作。光の変化を捉えた作風はカミーユ・コローに「空の王者」と称賛され、クロード・モネを戸外制作に導いた「モネの師」としても知られる。