EXHIBITIONS

小池一馬「Floating Artifacts」

2026.07.10 - 08.08
 AISHOで、小池一馬による個展「Floating Artifacts」が開催されている。会期は8月8日まで。

 小池は1980年神奈川県生まれ。2003年に日本大学藝術学部美術学科彫刻コースを卒業。現在は大阪を拠点に活動する。幼少期から青年期をアルゼンチンやスペインで過ごし、複数の文化圏を横断する経験を経て日本で彫刻を学んだ。その越境的な背景をもとに、絵画、ドローイング、インスタレーションなど多様なメディアを横断しながら、一貫して彫刻的思考を基盤とした制作を続けている。

 近年は、陶を主要な素材とし、手仕事に根ざした制作プロセスを通して、時間や記憶、文化的レイヤーが堆積する場として彫刻を提示している。西洋近代彫刻のモニュメンタリティ、南米や古代文明に見られる呪術性やアニミズム的感覚、東洋的な精神性が交錯するいっぽうで、陶という素材に固有の歪みやひび割れ、釉薬による偶発的な発色といった要素を取り入れ、生成し続ける存在としての彫刻を展開する。

 小池が「オルタナティブ・アーケオロジー(もうひとつの考古学)」と呼ぶ制作は、実在する歴史や文化を参照しながらも、それらを再現することを目的とせず、実在しなかった文明や神話、未来に発掘されるかもしれない遺物を想起させる作品を通して、歴史や価値体系そのものを見つめ直す。

 本展では、新作の陶彫作品約15点をインスタレーションによって展示している。