EXHIBITIONS

メキシコに生きる版画家 竹田鎭三郎:起源(オリジン)を求めて

竹田鎭三郎《トトナカの娘》(1974)町田市立国際版画美術館

 町田市立国際版画美術館で「メキシコに生きる版画家 竹田鎭三郎:起源(オリジン)を求めて」が開催される。

 竹田鎭三郎(1935年愛知生まれ)は60年以上にわたって、メキシコで活動を続ける画家・版画家。東京芸術大学油画科を卒業後、1957年の「第1回東京国際版画ビエンナーレ」で入選する。このときに久保貞次郎(1909〜96、町田市立国際版画美術館初代館長)に師事することとなった。63年には久保の勧めもあり、竹田は画家・北川民次がかつて滞在したメキシコへとわたる。久保による精神的・経済的な支援は、メキシコ渡航後も継続的に行われた。

 メキシコシティでの生活を経て、78年には先住民族の文化や伝統が色濃く残るオアハカ州へ移住し、翌年オアハカ州立自治ベニート・フアレス大学の美術教授に就任。80年以降は同校の芸術学科長を務め、2002年からはアカデミック・コーディネーターとして、自身の制作活動とともに若手の育成に尽力した。

 本展では、竹田の日本時代から1990年代までの多彩な版画作品を中心に紹介するほか、メキシコの神話や伝承をもとにした絵本を展示。竹田がメキシコの先住民族のなかに見出した、自然とともに生きる人々の姿、ときを超えて受け継がれてきた祭礼や踊り、ときに呪術的な営み─「生の起オリジン源」ともいえる作品世界を紹介する。