EXHIBITIONS

伊佐治雄悟「The Life of Things」

2025.01.11 - 02.23
 Jinny Street Galleryで、伊佐治雄悟による新しい作品展「Life of Things」が開催されている。

 伊佐治は、1985年岐阜県生まれ。2008年に多摩美術大学美術学部彫刻学科を卒業し、19年には公益財団法人 ポーラ美術振興財団在外研修員としてスウェーデンを訪れる。

 伊佐治は、素材を壊して再構築することで日常品に対する先入観を問い直し、周りの世界を違った視点で考えるようにうながしている。伊佐治は「作品をつくるとき、私は素材そのものをただ見るのではなく、それが何になり得るのか、その本当の姿を理解しようとします。そうすることで、自分に焦点を当てるのではなく、物そのものに集中できるのです」と述べている。また伊佐治は作品制作について以下のように言及している。

「明確なイメージを持たずに作品制作をするので、素材や道具に導かれている感じがする。『自分』という枠組みから解放される瞬間でもある。その体験を求めて、作品制作に打ち込んでいるとも言える。自分の存在を相対化するためにも、モノを中心に考えるのも面白い」。

 本展では、伊佐治が日常的に存在する物体の本質に迫り、そのかたちを超えたモノの可能性を観客に提示する。