村田峰紀「a mirror of yourself」

　Shop rin art associationで、村田峰紀による個展「a mirror of yourself」が開催されている。

　村田は、原始的な行為で"かく"ことの語源にある4つの要素を、意識＝書く、結果＝描く、行為＝掻く、潜在＝欠くととらえてドローイング制作やパフォーマンスを行なっている。村田は、2019年から始まったコロナ禍において、自身の活動の根幹であったパフォーマンスが行えなくなったことにより、自身と自身の作品のあり方を見つめ直した。2024年に開催された個展「Out-of-body」では自身を俯瞰して客観的に見ることの重要性を再開したパフォーマンスにより可視化。村田の作品は、彼自身の思いから生まれ、自己の内面に目を向けることで、作品もより概念的な展開を見せていく。

　本展では、展示環境にもともと備わった鏡を用いて、より自己の内面に存在する見えない可能性を引き出す試みを行っている。「自己の脱構築」を試みることで生まれる有効性、創造は想像から生まれることを鑑賞する自身と重ねあわせて見てほしい。