大河原愛展「静けさの内に留まる羊はいかにして温もりを手に入れたか III」

　京都 蔦屋書店で「大河原愛展『静けさの内に留まる羊はいかにして温もりを手に入れたか III』」が開催される。

　大河原愛は、2004年に武蔵野美術大学大学院を修了し、07〜08年にかけてニューヨークに滞在。新宿高島屋で個展を６回開催したほか、銀座、大阪高島屋、名古屋松坂屋などでの個展を開催している。海外では、11年にアメリカ、ポートランドにあるHellion Galleryで個展を開催。そのほか数々のアートフェアにも出展している。

　近年の2回の個展で展示作品が8割売約となり、20年と24年の雑誌『アートコレクターズ』特集完売作家にも掲載された。著名作家・桐野夏生や、 芥川賞作家の書籍など複数の本の装丁画として起用され、Netflixドラマ「全裸監督」の劇中作品や、日本アカデミー賞受賞映画「ミッドナイトスワン」にも大河原愛作品が起用された。

　大河原は以下のステートメントを発表している。

「私は、生きづらさを感じやすい現代において、精神の光と闇をおもなテーマに制作している。 今回の展示タイトル『静けさの内に留まる羊は、いかにして温もりを手に入れたか』は不均衡で不完全な人の存在、温もりを追い求めながらも孤独に身を置かざるを得ない人の姿や、傷を抱えながらも微笑む人の存在に少しでも寄り添いたくて紡いだ言葉だ。私は、すべての人が持っている痛みや繊細さみたいなものに、光をあてたい」。