EXHIBITIONS

企画展

ホーム・スイート・ホーム

竹村京 「ホーム・スイート・ホーム」展示風景 (国立国際美術館、2023年)
撮影: 福永一夫 Courtesy of the artist and Taka Ishii Gallery

 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館で、企画展「ホーム・スイート・ホーム」が開催される。

「ホーム」という言葉には、人々が過ごす物質的な家、また家に集う集合体である家族、そして故郷や祖国という意味がある。本展のタイトル「ホーム・スイート・ホーム」という言葉は、「愛しい我が家」などとも訳されもちいられてきた。

 いっぽう、2020年初頭から数年におよんだ新型コロナウイルス感染症によるパンデミック期の「ステイホーム」において「ホーム」というものについて意識的、無意識的に思いをめぐらすことを経験した。あるいは世界各地における難民問題は、国際的な紛争などを背景にますます深刻なものとなり、祖国や故郷というものの意味を突きつけてくる。このようにビターな社会に生きる人々にとって、「ホーム」とはどのようなものなのだろうか。

 本展は、歴史、記憶、アイデンティティ、居場所、役割などをキーワードに表現された国内外の現代美術家7名の作品を紹介。それらを通して、人々にとっての「ホーム」、すなわち「家」そして「家族」とは何かということや、所属する地域や社会の変容、あるいは普遍性などを浮かび上がらせることを試みる。