池崎拓也「シーマップ：レシーブアンドリリース」

　CADAN 有楽町で、池崎拓也による個展「シーマップ：レシーブアンドリリース」が開催される。

　池崎の制作では、アンティークショップで見つけた古いポスターや古いレシピ本、拾った物、ファストファッションのブランド品、パブリックオブジェクト、観葉植物、せんべい、トングなど、日常生活で見つけた様々な物もの（ファウンドオブジェクト）やイメージが扱われる。

　それらの素材やイメージを、均質化された交換可能なものとしてとらえ再解釈し、ドローイングや写真、立体、インスタレーションなどの形式で展開。

　今回、池崎は、新旧作品を混在させ、自らの作品をキュレーションし、「シーマップ：レシーブアンドリリース」として再構成した展示空間をつくり出す。自身が身を置く環境から文化的、地理的に影響を受けながら、出会ったものやイメージに対して、古代航海術のように情報を受信し、それを作品制作の道標として活用。

　本展では、リサイクルショップで手に入れたキルトに、母親から習った方法を受け継ぎ、さらに手を加えた「パラレルパッチワーク」や、ニューヨークに移住後に始めた、送られてきた封筒や段ボール、購入品のパッケージに直接ドローイングを施した「The Address on The Adrress」、台湾のアンティークショップで見つけた海洋地図の断片を文化的地理的なルーツを探る試みとして作品にした「海の地図」を中心に公開。