EXHIBITIONS

橋本直明「森の中の庭」

GALLERY KTO 新宿
2024.05.07 - 06.01

橋本直明 遠くでひかる #1 2024 727 × 910 mm パネル、綿布、アクリル絵具、マスキングテープ

 GALLERY KTO 新宿で、橋本直明による個展「森の中の庭」が開催されている。

 橋本直明は1982年三重県伊賀市生まれ。2009年に東京造形大学大学院造形研究科を修了。マスキングテープで平面全体を囲うように貼り、その内側を転写や絵具など絵画的な技法を用いて自身が体験した自然風景や、日常的に流れてくる情報など普遍的なイメージを平面に配置した作品を制作してきた。本展では、山梨県の青木ヶ原樹海に取材に行き、森深くまで体験した風景がおもなモチーフとなっている。

 橋本は本展に寄せて次のように語っている。

「一般的にマイナスの生命が定着している樹海だが、反対に生命を強く感じる空間である。樹海は富士の噴火から長い年月をかけて冷え固まった溶岩の上に生えた苔から始まり、苔の水分を吸って有機的に形を変え成長してきた。その支え合いながらも森として成長してゆく複雑な姿や、日常にある普遍的なイメージと空間を重ねあわせた風景を観る人に体験してもらえるような展示になればと思っている」(展覧会ウェブサイトより)。