EXHIBITIONS
加賀温「眠っている猫に触っているとあなたがそこにいるのがわかるような気がするのです。」
MAHO KUBOTA GALLERYで、加賀温による個展「眠っている猫に触っているとあなたがそこにいるのがわかるような気がするのです。」が開催されている。
本展では、6枚のキャンバスに描かれた連作のペインティングが、天然木の柱と畳で構成された設えを取り囲むように配置。過去の加賀の個展とは異なり、それぞれの絵画はギャラリーの壁に掛けられることはなく、複数のキャンバスは室内空間を構成する要素として組み立てられ、ひとつの絵画的な世界をつくり出す。
自然と低くなる目線の位置は、加賀が「小津目線」と呼んでいるもので、映画監督・小津安二郎の独特のカメラワークを意識したものであると説明している。それは日本の伝統的な生活様式のなかで自然に生まれた目線であり、現代の日本に置いて徐々に失われつつある様式美のひとつでもある。「(今回の試みのひとつは)鑑賞者の目線を下げることでリビングスペースとともにあるアート作品をつくることです。そのことにより、自分の作品が、西洋絵画の歴史の軸から外れ、日本絵画の歴史の観点から鑑賞されると思ったからです。白い壁にかけられた絵とはまた違った鑑賞経験が、身体的感覚的にまた知的体験として生まれればいいなと思っています」と加賀は語っている。
本展では、6枚のキャンバスに描かれた連作のペインティングが、天然木の柱と畳で構成された設えを取り囲むように配置。過去の加賀の個展とは異なり、それぞれの絵画はギャラリーの壁に掛けられることはなく、複数のキャンバスは室内空間を構成する要素として組み立てられ、ひとつの絵画的な世界をつくり出す。
自然と低くなる目線の位置は、加賀が「小津目線」と呼んでいるもので、映画監督・小津安二郎の独特のカメラワークを意識したものであると説明している。それは日本の伝統的な生活様式のなかで自然に生まれた目線であり、現代の日本に置いて徐々に失われつつある様式美のひとつでもある。「(今回の試みのひとつは)鑑賞者の目線を下げることでリビングスペースとともにあるアート作品をつくることです。そのことにより、自分の作品が、西洋絵画の歴史の軸から外れ、日本絵画の歴史の観点から鑑賞されると思ったからです。白い壁にかけられた絵とはまた違った鑑賞経験が、身体的感覚的にまた知的体験として生まれればいいなと思っています」と加賀は語っている。