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久保寛子展「鉄骨のゴッデス」

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 ポーラ ミュージアム アネックスで、久保寛子による個展「鉄骨のゴッデス」が開催される。

 工事現場で見かけるブルーシートや鉄、コンクリートなど、身近な素材からつくり出された神像や土器。久保寛子は、農耕や偶像をテーマに、古来日常にあった祈りのかたちを現代に置き換えた彫刻作品を発表してきた。近年では、瀬戸内国際芸術祭 2016 や、さいたま国際芸術祭 2020 などで、その土地に呼応したダイナミックなインスタレーション作品を発表し、注目を集めている。

 先史芸術や文化人類学の学説などを着想源につくり出される作品は、厳しい自然に耐えながら営みを続ける人々の心の支えをモチーフに、ポジティブな生のエネルギーを携えている。それは自然災害など「いのち」を考える岐路に立つことが多いいま、心の拠り所を模索する私たちの「心の用」に応えてくれるだろう。

 本展では、防風ネットを使った新作「鉄骨のゴッデス」を含む、約60点を展示。コンクリートでできたアミュレット(魔除け)やブルーシート製の土器など、数々の立体作品を紹介するとともに、ポーラ銀座ビル1階のウィンドウでは、平面作品も展示している。