EXHIBITIONS

堀内誠一 絵の世界

2024.04.13 - 06.02

『ぐるんぱのようちえん』(1965) 『たろうのおでかけ』(1963) 『こすずめのぼうけん』(1976) すべて部分 © Seiichi Horiuchi

 岩手県立美術館で堀内誠一の個展「絵の世界」が開催されている。

 堀内は、雑誌のロゴや本の装幀、ポスターのデザインを手がけるいっぽう、『くろうまブランキー』をはじめ、『ぐるんぱのようちえん』、『たろうのおでかけ』など、構成、構図に工夫を凝らし多様な手法を駆使した名作絵本を数多く生み出し、絵本作家としても活躍。

 戦後、激動する社会のなかで、「絵」というヴィジュアルが持つ力を信じ、広告やデザイン、イラストで才能を発揮した堀内。本展では、ピカソや松本竣介からの影響が色濃い若き日の油彩画から、絵本の原画や書籍の挿絵、雑誌のカット画、そして晩年に世界の街を描いた風景画まで、約200点を、多数の資料とともに紹介する。「描くこと」は創作の原点であり、生きる喜びでもあった堀内の絵の世界を鑑賞することができる展覧会となっている。