EXHIBITIONS
柏原由佳「Pile of Signs – しるし、徴」
小山登美夫ギャラリー前橋で、柏原由佳による個展「Pile of Signs – しるし、徴」が開催されている。
青、ピンク、グリーン、茶色など濃密かつ透明感ある色を重ね、大胆なタッチで大地の根源的なエネルギーを鮮やかな感覚で映し出す柏原作品。虚と実が混在する時空をこえた遥かな世界が表わされている。
そこには柏原が国内外の原生林を訪れたときの感動や、長く住んだドイツでの経験、様々な風景からのインスピレーションが作家自身の記憶と紡ぎ合わされ、いつどこのものかわからないような森や湖、山、洞窟、地層などが心象風景として描かれてきた。なかでも湖は大事なモチーフであり、茨木のり子の詩「人間は誰でも心の底にしいんと静かな湖をもつべきなのだ」という一節に感化され、自身のなかにも湖をもち、理想の湖を持ち続けたいと語っている。
新作を制作するにあたり、柏原は本開催地の群馬に赴き、沼田の河岸段丘を訪れた。その独特な地層が時間の蓄積を可視化し、その目で見た風景と脳裏に浮かんだイメージを作品「River Terrace」に混在させ表した。
「Urzeit」 (原始の時)は、ブルネオ島のコタキナバルで4200メートルのキナバル山に登った体験をもとにされている。鬱蒼としたジャングルのなかの光や瑞々しさをとらえ、実際の風景をもとにしつつも、より抽象化された、作品の新しい方向性を示す。
青、ピンク、グリーン、茶色など濃密かつ透明感ある色を重ね、大胆なタッチで大地の根源的なエネルギーを鮮やかな感覚で映し出す柏原作品。虚と実が混在する時空をこえた遥かな世界が表わされている。
そこには柏原が国内外の原生林を訪れたときの感動や、長く住んだドイツでの経験、様々な風景からのインスピレーションが作家自身の記憶と紡ぎ合わされ、いつどこのものかわからないような森や湖、山、洞窟、地層などが心象風景として描かれてきた。なかでも湖は大事なモチーフであり、茨木のり子の詩「人間は誰でも心の底にしいんと静かな湖をもつべきなのだ」という一節に感化され、自身のなかにも湖をもち、理想の湖を持ち続けたいと語っている。
新作を制作するにあたり、柏原は本開催地の群馬に赴き、沼田の河岸段丘を訪れた。その独特な地層が時間の蓄積を可視化し、その目で見た風景と脳裏に浮かんだイメージを作品「River Terrace」に混在させ表した。
「Urzeit」 (原始の時)は、ブルネオ島のコタキナバルで4200メートルのキナバル山に登った体験をもとにされている。鬱蒼としたジャングルのなかの光や瑞々しさをとらえ、実際の風景をもとにしつつも、より抽象化された、作品の新しい方向性を示す。