EXHIBITIONS

皇居三の丸尚蔵館 開館記念展

皇室のみやび―受け継ぐ美― 第3期「近世の御所を飾った品々」

皇居三の丸尚蔵館
2024.03.12 - 05.12

展示風景より

 皇居三の丸尚蔵館で開館記念展「皇室のみやび─受け継ぐ美─」の第3期「近世の御所を飾った品々」が開催されている。

 約8ヶ月にわたって開催する本展は「皇室のみやび」をテーマに、皇居三の丸尚蔵館を代表する多種多彩な収蔵品を紹介するもの。第1期では、国宝・小野道風《屏風土代》、国宝・《蒙古襲来絵詞》など、近年指定された国宝4件を含む様々な作品を公開。第2期では、重要文化財・海野勝珉《蘭陵王置物》、横山大観《日出処日本》といった、近代日本の優れた美術工芸品に加え、明治・大正・昭和の三代の天皇皇后ゆかりの品々を展示した。

 第3期となる本展では、近世までに京都御所や宮家を飾っていた品々を観覧する。例えば、桃山時代の《蔦細道蒔絵文台・硯箱(御在来)》や簾をはめた金屏風の両面に糸桜を描いた狩野常信の《糸桜簾屏風》、貴族で歌人の藤原定家が書写した国宝《更級日記》など、「御在来」と称される京都御所に伝えられた作品に、桃山時代に創設された八条宮家を前身とする旧桂宮家に伝来した伝狩野永徳《源氏物語図屏風》などの書画や工芸、楽器が紹介されている。

 また3期でも、会期中に作品の展示替えを予定。4月9日からの後半では、京都御所に伝来した円山応挙の《源氏四季図屏風》や、旧桂宮家に伝来した桃山時代の絵師・海北友松の《浜松図屏風》などの作品も出品される。