EXHIBITIONS

米山より子展 水の遠景 Scenery evoked by water

メインビジュアル

 東大阪市民美術センターで 「米山より子展 水の遠景 Scenery evoked by water」が開催されている。

 縄文時代、大きな湾だった河内平野は、弥生時代から古墳時代には大きな湖となり、仁徳期の治水事業を経て、5世紀以降に陸地化した。川が多く水が豊かな半面、水害が頻発し、1704年には大和川の付け替えが行われた。とくに同地域では、江戸時代から水を動力にしてものづくりを発達させてきたことからも、人々は水と寄り添い、向き合ってきたといえる。

 造形作家・米山より子は、奈良県吉野の伝統的⼿漉き和紙との出会いを機に、⽔を媒体に紙、⽶などを素材として作品制作、発表を続けてきた。本展では、「水と米」「水と和紙」「水と鉱物」をテーマに、豊かな水を巡る同地域の記憶を立ち上げ、水と人々との関係性を浮かび上がらせる。