EXHIBITIONS

「現代ストレート写真」の系譜

2023.12.06 - 12.24, 2024.01.06 - 01.28

三浦和人《飄風の去った風景》1967 年、ゼラチン・シルバー・プリント、20×20cm ©Kazuto  Miura, courtesy of MEM

 MEMで「『現代ストレート写真』の系譜」が開催されている。

 当時議論されたコンポラ写真と呼ばれたスタイルや現象の正体は何であったのか、そして作品をそう呼ばれた当事者たちは、どういう考えを持って写真を撮っていたのか。牛腸茂雄らの、穏やかな目で身近な日常をストレートにとらえた写真は、体制批判と闘争を展開していた当時の評論家、写真家から厳しく批判された。いっぽうで、同時代的に同様の表現が多く生まれ、表現の拡散する今日にあっても共感を持ち脈々と受け継がれている。

 2013年に同会場にて開催された牛腸茂雄没後30年の個展から10年、本展は牛腸没後40年を節目に改めて構想、企画された。70年前後に一斉に興り注目された写真のスタイルが、本展覧会では、ある時に代桑沢デザイン研究所に在学した学生、助手、教師たちの不思議な縁がひとつのカタリストになって発展した背景を考察する。

 出展作家は、潮田登久子、牛腸茂雄、佐治嘉隆、関口正夫、三浦和人。第一部では5人の写真家が主に桑沢デザイン研究所在学中に撮った写真、第二部では卒業以降の代表作をそれぞれ中心に展示する。