EXHIBITIONS

トモトシ 個展 「絶望的遅延計画」

2023.07.21 - 08.06

メインビジュアル

 TAV GALLERYでは2度目の個展となるアーティスト トモトシによる個展「絶望的遅延計画」が開催されている。

 トモトシは1983年山口県生まれ。都市空間や公共のルールを行動によって変化させる「都市との関わり方」をテーマとする作品を制作している。西荻窪にあるトモトシを中心とした任意団体による私設美術館「TOMO都市美術館」では、わずか7ヶ月のあいだに23本のワークショップを開催するなど、精力的に活動を行っており、表現者たちの重要な交流場所となっている。

 おもに「1時間透明になって飲む」や、「渋谷区でオリンピックエンブレムを探す」「渋谷区渋谷の全コンビニをたどる」など、都市の微細な変化と不完全さや無意味さを辿るように、トモトシは日々、街へと繰り出している。都市とロマンスの関係性を可視化した個展「Romantic Bomb」から早一年、本展に寄せてトモトシは次のように語っている。

「東京で何かアクションを起こすと、一瞬だけその場が変容するように見えても、すぐにいつもの日常が戻ってくる。革命を起こさせない国で暮らし、何かを変えることを諦めた(絶望した)人間の最善の策は、いまの現状を維持することしかないかもしれない。今展では、東京のなかでもとくにジェントリフィケーション(=革命因子の排除?)が激化しているように感じられる渋谷を舞台に、複数の都市的な場面で『時間を引き延ばす試み』を提案する。」