やんツーと水戸部七絵の二人展 「NOT A GALLERY BUT A FORMAL」

　NOT A GALLERYで、やんツーと水戸部七絵の二人展 「NOT A GALLERY BUT A FORMAL」が開催されている。

　本展では表現⼿法や作家性としては相対的な⼆⼈のアーティストが、それぞれ絵画やドローイングの表層に斬り込み、既存の領域を越境し、経済合理性や形式主義など様々な重力から自身の表現を解放させながら、その定義を再構成していく作品群を展示する。

　やんツーは、ダダイズムやキネティックアートの潮流を現代にアップデートしたドローイングマシンを開発、スプレー缶やペンなどでマシンが⾃動的に描くグラフィティなど、⼈間の⾝体性や表現の主体性を問い直す作品を数多く制作している。

　⽔⼾部七絵は、⼀⽃⽸に⼊った油絵具を⼿掴みで塗り描き、圧倒的な量感をもって⽴体性のある絵画を描く作家。代表作 「DEPTH」シリーズでは、抽象性の⾼い匿名のポートレートを通して絵画の本質を探求している。

　時に 「異端の作家」とされながらも、美術史の⽂脈を踏みながら、絵画やドローイングの本質とは何かを問い、新しい地平を切り拓く本展にぜひ注目してほしい。