今泉篤男と美術

　米沢市上杉博物館 企画展示室で 「今泉篤男と美術」が開催されている。

　今泉篤男（1902〜1984）は山形県米沢市生まれ。戦前から評論活動を始め、国内外の美術工芸に関する分野を対象とした美術評論家である。いっぽうで、東京国立近代美術館初代次長、京都国立近代美術館初代館長を務めた今泉。国立美術館、資生堂ギャラリーをはじめとする多くの美術館やギャラリーの運営に関わり、評論家としては1950年代に日本の 「近代絵画」を巡る問題提起で 「今泉旋風」を巻き起こすなど、今日でも美術界全体に今泉の足跡を見ることができる。

　本展では、今泉の遺した業績を、 ゆかりの作家の作品とともに、今泉の言葉を通して紹介している。

　出品作家は、椿貞雄、窪島政男、土田文雄、志賀三郎、香坂茂吉、菅野矢一、田辺至、前田寛治、森芳雄、矢橋六郎、ルノワール、梅原龍三郎、安井曽太郎、高村光太郎、平櫛田中、桜井浜江、小野竹喬、徳岡神泉、佐藤忠良、岡鹿之助、脇田和、山口薫、牛島憲之、熊谷守一、島村達彦、バーナード・リーチ、富本憲吉、河井寛次郎、濱田庄司、芹澤銈介、棟方志功、加守田章二、中川哲哉、新海竹蔵、桜井祐一、吾妻兼治郎、金山平三、小松均、今野忠一、遠藤桑珠、福王寺法林、有元利夫、福王寺一彦。